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ロシアの放送局 RT,Lawo を採用して HD 放送を加速

2014-02-07
原文の公開:2014-01-20

100 以上の国々に 6 億 3 千万人のオーディエンスを抱えるロシアの「RT」テレビジョン・ネットワークは 24 時間無休のニュース速報番組をメインに,ドキュメンタリーやトークショー,討論,スポーツ,カルチャー番組といった様々なジャンルのプログラムを放送しています。先頃本拠地をモスクワの新しいスタジオ・コンプレックスに移転したこの国営放送局は自局番組の HD 伝送への備えも完了させました。

Lawo 社の国際セールス&プロジェクト・マネージャー Phil Hey 氏の表現で「並外れたリダンダンシー・レベル」というものが要求された今回の件では,RT は新施設での運用を支える特に大規模なネットワーク構築のために Lawo を指名したのでした。

以前は「Russia Today」として知られていた「RT」は新しい施設内に自局の英語,アラビア語,スペイン語のチャンネルのためのスタジオ以外にクロマキー撮影用グリーンバックのスタジオと制作スタジオとバックアップ用のスタジオも設けました。このコンプレックスは現代建築とクラシックな産業ビルディングが組み合わされたもので,徹底的な改装が施されて最新鋭の技術機材が設置されています。


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左:スペイン語放送用スタジオ,右:同調整室

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左:アラビア語放送用調整室,右:英語放送用調整室

コントラクターとなった「OKNO-TV」の下,2011 年 11 月に開始したこのプロジェクトには,その後,音声インフラの中核部を提供するために Lawo が加わりました。現在フル稼動しているこのコンプレックスは RT の古いスタジオ群からの大きな前進と言えます。同局は以前の施設での制作業務に Lawo『zirkon』コンソールを使っていましたが,今では少なくとも Lawo『mc²66 MkII』メイン・オンエア/制作コンソール6台とボイスオーバー作業用の『crystal』コンソール 3 台,そして中央の入出力ルーティング・マトリクスとして Lawo『Nova73 HD』1 台と追加のリモート GUI を提供する『mxGUI』サーバー 7 台を使っています。

『Nova73HD』は RAVENNA,AES3,MADI,SDH/STM-1 の各インターフェイスを提供し,ホットプラグ機能と生放送中であってもシステムの再構成と拡張が可能なオンライン・コンフィギュレーションを特長としています。さらに,Lawo の『STAR²』テクノロジーが極めて高水準のリダンダンシーとフェイルセーフ運営を提供します。

「Lawo『mc²66』と『Nova73HD』の組み合わせを選択したのは,これが複雑な多プログラムの 24 時間無休のニュース放送に信頼度の極めて高い音声を与えるという私たちのビジョンを実現させてくれるからです」と RT の音声部門長 Alexander Kolosov 氏は語ります。「『mc²+Nova73 HD』システムの大きな利点は拡張が問題なく行えることです。6 つの『mc²66 MkII』パネルと中央マトリクスの『Nova73HD』からなる最終的なセットを使ってみたときに,Lawo が謳っていることと私たちのコンプレックスが本当に要求していることが一致しているのが分かりました。」

Lawo システムはルーターと制御システムからフルリダンダントな信号経路まであらゆるところに強固なリダンダンシーを提供できるように設計されています。さらに,その極めて高い柔軟性によってすべてのスタジオとコントロール・ルームから入出力リソースにアクセス権管理機能付きでアクセスすることが確実に可能になっています。これは全入出力を『Nova73 HD』と全ミキシング・コンソールの両方に接続することで実現され,一方,コントロール・サーフェスによって実際の位置とは無関係にローカルな信号であるかのようなルック&フィールが与えられています。Lawo ネットワークはタイライン管理全般を管理し,全タイラインで付加的なバックアップ経路が確実に利用できるようにしています。

ネットワーク化されたリソースと権限管理は TCL(Tool Command Language)スクリプトを用いて書かれた顧客独自のコンフィギュレーションです。TCL は迅速なプロトタイピングとテストのために広く使われている他にも用途と GUI のスクリプトを書くことにも使われており,大規模なものから小規模なものまでエンベデッド・システム・プラットフォームに共通して用いられている機能です。

詳しく書くと,音声インフラは 48 フェーダーの『mc²66MkII』コンソール 5 台,32 フェーダーの『mc²66MkII』コンソール 1 台,8 フェーダーの『crystal』コンソール 3 台,ならびに『Nova73 HD』から出来上がっています。この『Nova73 HD』ルーターは最大 8,192×8,192 のクロスポイントを扱うことができますが,現在この RT のシステムでは 480 までの DSP チャンネルと 2,816 個の入出力信号をサポートしています。

このシステムの操作上の重要な点は,極めて多数の入出力リソースが非常にシンプルに管理されているということと,制作ルーム間でのセットアップの移動を特に簡単にしてくれるスナップショットのポータビリティです。


高性能コンソール
「Lawo コンソールは生放送中でも簡単で快適な操作が行える多くの機能を提供してくれます。そのひとつがミックスマイナス・バスです──これらは自動的に事前設定が行われていますが,それと同時に微調整が行える十分な柔軟性も持っており,複数の外部フィードを用いた生放送でも簡単な操作が可能です」と RT のサウンド・エディター Anton Maksimov 氏は説明します。「最も重要な機能のひとつがシグナルフローを簡単に追えることで,これは新しいユーザーが未知のコンフィギュレーションの細部を知るのに役立ちます。また,非常に便利なのがレイヤーを切り替えることなく第二レイヤー上のソースを制御できることと,機能割り当て式のフリー・コントロール・モジュールや最も頻繁に使われる機能に素早くアクセスするためのユーザー・ボタンがサーフェス上にあることです。」

この放送局にとっては以前の施設で使用していたことから証明済みでしたが,OKNO-TV と Lawo は,システム・デザイン,ネットワーキング,カスタマイズ,優れた音質と共に「極めて高度なリダンダンシー・コンセプト」を具現化する能力があることを実証して見せたのでした。
「これはこの 10 年間に使った 3 台めの Lawo コンソールですが,この『mc²66MkII』はこの競争の厳しい市場で Lawo が先頭位置を占めていることを再び証明してくれました」と Maksimov 氏は自らの見解を再認識していました。
「このプロジェクトのあらゆる段階での RT と OKNO-TV のチーム間の緊密な協力のおかげで,大変な仕事でしたが,この新しいスタジオ・コンプレックスは国際的な HD 放送への切替と同時に完成できました」と RT のチーフ・ディレクター Andrey Bukashkin 氏は言います。「OKNO-TV のスペシャリストさんたちは経営担当であれ運用スタッフであれ,私たちの提案や要望を快く受け容れて,私たちのニーズに合った真に独創的なソリューションを開発してくれました。」
「この結果には大満足です」と同氏は付け加えました。

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