| RED BULL AIR RACE 2010(TV テクノロジー誌記事転載) |
2010-12-21
『TV テクノロジー』誌のご厚意により同誌に掲載された記事を転載いたします。
Riedel Communications 社は、7 年連続で Red Bull Air Race 世界選手権大会の公式なグローバルサプライヤーを務めている。インターカム、オーディオシステムの有力メーカーと知られる Riedel 社は、無線・有線の通信ソリューションを提供する世界最大のレンタルサービスの 1 社であり、このイベントの最前線で HD ビデオとオーディオ信号、および無線・有線のデジタルインターカムシステムを統合した通信と配信の全体を統括するソリューションを提供している。また Riedel 社は、協議に参加する飛行機にに搭載するカメラとして HD カメラとビデオの無線中継を提供しており。競技パイロットの視線から捕らえた見事な映像配信を実現した。
こうした制作の技術インフラには、管制塔を含む機動性のある模擬空港の設営が含まれるなど、その要求は膨大である。このような制作では、ビデオ、オーディオ、通信およびデータの信号伝送のインフラは重要な役割を果たしており、したがって制作の他の領域すべてに直接影響を与える。2009 年の開催以来このインフラは、Riedel 社のルーティングと信号処理を含む新しい光ファイバーソリューション、「MediorNet」を基盤としている。ニューヨークで開催された Air Race 制作の通信とビデオ送信のインフラは、広い範囲に及んだ。放送制作や競技の統制またはビデオウォール制作などさまざまな用途のために、それぞれの場所でビデオ信号は必要とされた。したがって、2 点間や多点間のルーティンが可能な「MediorNet」ネットワークの手段はドイツの制作会社 SIVision 社の 26 カメラを装備した新 HD 中継車とビデオウォール制作のビデオ制作の双方へカメラ信号を配送するなど、そのような用途に理想的なシステムである。

左:DiGiCo、右:Artist
この Air Race で光ファイバー信号のバックボーンは、13 の「MediorNet」フレームに基づいており、すべてのインターカム、HD ビデオおよびオーディオ信号は、MADI と Riedel 社のデジタルオーディオネットワークソリューション「RockNet」経由で接続され、そこへ統合された主ミキシングコンソールから合成音が会場の観客へ伝えられる。2010 年の開催からは、DiGiCo 社の SD8 が主ミキシングコンソールとしてその役を担っている。Riedel 社と DiGiCo 社の緊密な技術提携で両社のテクノロジーは完全に統合された。

左:Air Race 管制塔、右:Riedel RF ユニット
この Air Race の通信インフラは、ファイバーリング経由で接続された 8 フレーム構成の「Artist」デジタルマトリックスインターカムネットワークに基づいている。8 台のフレームは Air Race の管制塔、テレビ中継基地、大会本部、そして模擬空港に設営された。このような昼間の屋外イベントでは、直射日光などいかなる照明条件の下でも「Artist」1000 シリーズ独特の 8 桁 LED 表示キーは、通話先が明確に表示され可読性に優れている。さらに、「Artist」1000 パネルは、放送局クラスの高品質オーディオや個別でのレベル調整が可能である。
「必要不可欠な通信と信号伝送を確保するため、この世界有数な制作についてあらゆる側面を考慮して統合システムを設計した。各々の Red Bull Air Race に携わる 650 人以上が通信できるようにしている。パイロットから警備、審判まで誰もが Riedel 社の最新システムを活用している。」と Riedel Communications 社プロジェクトマネージャーの Yungmin Lee 氏は明かす。

左:SIVision 中継車、中:RockNet、左:MediorNet(画像下部)
「Martix」インターカムシステムは、Riedel Digital Trunked Radio installation(TETRA)へ完全に統合された。TETRA は、アナログ基幹無線通信の利点とデジタル移動無線通信の機能を組み合わせた結果、音声やデータの最適な周波数使用と最高の伝送品質、柔軟なネットワークや接続管理、そして盗聴に対する最大のセキュリティを実現した。また、デジタル無線通信は、全二重通信、GPS による位置測位、および公衆回線ネットワークまたは構内電話システムへの接続を可能にする。550 機を超えるモトローラ MTH800 端末は、Air Race の制作を支援するために使用された。追加のトランシーバー無線通信システムは、30 台の Riedel 社のユニバーサル無線通信インターフェイスである「RiFace」を経由して有線通信システムに接続された。
Red Bull Air Race の壮観な光景は、操縦席から 28 台のビデオ無線中継機で直接に送信された。搭載された HD カメラは、パイロットの視線でライブ映像を捕らえた。とりわけ Riedel 社は、Red Bull Air Race の放送制作の高度な要求に対応するため、カメラやレンズメーカーとの密接な共同作業で、オンボード HD カメラおよび無線トランシーバーを開発した。たいへん素晴らしい撮像ができるレンズは、魚眼レンズが通常持つ歪みが無く、画角110度を特徴とする。6 チャネルダイバーシティーレシーバーは、さまざまなメーカーの技術を取り入れて特別に設計されており、究極な飛行操縦中でも、その有様の音声ビデオ信号を確実に伝送することを保証した。地上の 4 台のカメラと、ヘリコプターに搭載された 2 台の Cineplex HD カメラも使用された。「Wireless Riedel Best Boys」トランシーバーは、レース場の周辺に配置された個々のビデオウォールへ無線通信による映像伝送を提供した。
イベント架設における機材のセットアップに関して、時間は重要な要素であり、制作コストに直接に影響する。ビデオ、オーディオ、データといったさまざまなケーブル敷設のインフラをひとつのネットワークへ統合する「MediorNet」は、架設に要する時間と労力を大幅に軽減する。時間の点以外に Red Bull Air Race に関連するもうひとつの問題は、機材の重量である。世界6か国を転戦することから、メタルケーブルに代えて光ケーブルを使用することは、輸送コストの負担低減に直結する。しかも、「MediorNet」のオンボード信号処理と変換は、例えばアップ・ダウンスケーラーなどのさまざまな外部デバイスが不要であり、さらに軽量化による輸送コストの削減が可能である。
Riedel 社は、すべての Red Bull Air Race 大会においてインターネット接続、VoIP 電話、サーバーやファイアウォール、プレス用メディアセンターを備えたネットワークインフラを含む最適な IT インフラも提供している。
Riedel Communications 社は、無線通信およびインターカムソリューションを開発し、この 20 年間に大規模イベントへ供給している。「さまざまな経験の積み重ねの結果、大規模イベントの主催者のいかなる要求にも応えられる通信ソリューションを提供できる。品質やノウハウは言うまでもなく、数量の面でも万端。無線通信とインターカムの技術では世界最大のレンタル会社の 1 社として、この規模のイベントへ機材を提供するために必要な在庫もある。」と Lee 氏。Riedel 社が Red Bull Air Race 世界選手権に投入した通信機器は、約 11 トン、コンテナ 6 個に及ぶ。

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※日本国内でのレンタルサービスは行っておりません。
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