大型モニターのキャビネットをどのようにフラッシュ・マウントしたらよいでしょうか?
また壁はどのような構造にしたらよいでしょうか?
フラッシュ・マウントに理想的な壁面は、エネルギー放射を前方の半球だけに(つまり後方やリスニング地点から離れるようにではなくリスニング地点に向けて)制限するように作られます。最も低い周波数(20 Hz 〜 100 Hz)の波長は 3 〜 17 メートル程度であり、そのため、あらゆる方向に伝播するこの低周波数エネルギー(低域周波数は無指向性です)を止めるには極めて大量の稠密な固体が必要です。そのような重量が利用できないと、低域周波数特性にはきついキャンセレーション・ディップと櫛形フィルター効果による不規則性が現れることになります。
フラッシュ・マウントの壁を作るのに使用できる材料の選択は幅広いものですが、根本的な原則とは、重量が大きくなればなるほど、モニター壁背後の空間へのエネルギー伝播は少なくなる、ということです。したがって、モニター壁は煉瓦やコンクリートのような重い材料で作るのが理想的です。なお、モニター壁が正しく作られていれば、壁の裏の空間は実際には部屋には属していませんので、そこを音響処理材(ロックウール)で埋める必要はありません。モニター壁を作るのに使用できる材料には以下のものがあります:
- コンクリート:これは一番重く非常に頑丈ですので、最も良い材料ですが、残念ながら既存の部屋の中にコンクリートの壁を作れるとは限りません。重量が大きいためこの手のモニター壁には音響処理(ロックウール)は不要です。コンクリートの表面は木材や布やペンキ等を用いて好みの装飾が施せます。
- 煉瓦/ブロック(ブリーズ・ブロック[多孔コンクリート・ブロック]や通常の煉瓦):コンクリート同様に重く極めて頑丈ですので、これも極めて優れた材料です。ブロックの壁は作りやすく、このようなモニター壁の裏には音響処理(ロックウール)は不要です。ブロックの表面は木材や布やペンキ等を用いて好みの装飾が施せます。
- 石膏ボード:壁の重量を増やして共振周波数を下げるには 2、3 層の板が必要です。重量を増やすために層の間にサンドバッグや木材や鉛のシート等の材料を挿入することもできます。モニター壁の裏にはロックウールを入れる方が良いでしょう。壁の重量が比較的少ないため、囲まれた空間内に音エネルギーが漏れ出るかも知れないからです。また、共振を減らすために壁に重い木で筋交いを追加することを強くお薦めします。いずれにせよ、このタイプの壁は既存の部屋の中に非常に作りやすいものです。石膏ボードの表面は木材や布やペンキ等を用いて好みの装飾が施せます。
- 木材:振動伝播が生じないようにするには大量の木材が必要ですので、木の壁は実現が簡単ではありません。不要な共振を減らすには太い筋交いも必要です。壁の重量が小さいことによって音エネルギーの伝播が生じる可能性が比較的高いですので、壁の裏の空間にロックウールを詰めると良いでしょう。モニターはモニター壁内に独立して作られた非常に重いスタンドの上に載せる必要があります:音エネルギーの伝播を低減するにはモニター・スタンドの下にブロックの脚部を設けるのも良い方法です。木材を用いた表面仕上げが多分最も適しているでしょう。

壁内にモニターをフラッシュ・マウントする
壁から物理的に分断し、構造的な振動伝播を避けるために、モニターは 2 〜 8 Hz の共振周波数を持つゴムのパッドの上に載せてください──モニターが高レベルで動作しているときに壁は振動してはいけないということです。
モニター壁の穴の中にモニターのキャビネットを設置するもう 1 つの方法は、側面の取付用 M10 ねじ孔(通常はプラスチックのキャップでカバーされています)を使うことです──表面からキャビネット内に 30 mm 以上突き出ないボルトを使ってください。さもないとモニターを損傷する可能性があります。