7060B、7070A、7071A、7073A では +10 dB 機能はどのような働きがあるのですか?
LFE チャンネルがメイン・チャンネルと同じレベルで調整されていると大きな爆発の効果音はテープ(またはハードディスク)録音機を簡単にオーバーロードさせてしまいます。そうなると、大音量の効果音用に特別なチャンネルを持つ目的が無駄になってしまいます。この問題を克服するために、LFE チャンネルはメイン・チャンネルよりも 10 dB 低くテープに記録されますので、テープで 10 dB の余分なレベル(ヘッドルーム)が利用できます。このヘッドルームの増加は S/N 比を 10 dB 犠牲にしていることになりますが、LFE チャンネルは結果的にエンコーダー内で帯域制限されますので、それだけの価値はあります。
映画産業は長年にわたって次のようなチャンネル調整方法を使ってきています:ミキシング・コンソールからの LFE チャンネルのモニター出力にはスタジオのモニタリング・システムへの入力の手前に +10 dB のレベル変更があり、一方でテープまたはハードディスク・ハードディスク・レコーダーへの出力にはレベル変更がありません。この効果は、テープに送られる LFE チャンネルはエンジニアによって、メイン・チャンネルと較べて自然に 10 dB 低くミックスされるというものです。言い換えると、エンジニアはスタジオ内でイーブンなバランスで全チャンネルを聴いていますが、LFE チャンネルはテープ・レコーダーにはメイン・チャンネルと較べて 10 dB 低く録音されるということです。これによってLFE チャンネルにはメイン・チャンネルと較べて 10 dB のヘッドルームが与えられたことになり、アクション映画の制作によくある大きな銃声や爆発音が可能になります。
メイン・チャンネルと LFE チャンネルとの間のレベル・バランスをスタジオ内でもともと聴かれていたように復元するために、大抵の 5.1 プロセッサーは自動的に 10 dB を LFE チャンネルに加えます。サブウーファーの音声出力レベル(サブウーファーの帯域で)は、メイン・スピーカー・システムと較べて(他の帯域で)音声出力レベルと同じである必要があります。プロセッサーの LFE 出力はサブウーファーの LFE 入力に接続されます。正しい再生を行うために、この LFE 入力は他の全信号入力と同じ感度を持っています。 +10 dB のレベル変更は必ずミキシング・コンソールやサラウンド・サウンド・プロセッサー内に組み込まれていますのでこの仕組みは正しく機能します。
正確なモニタリングを行うにはメイン・チャンネルの音響性能は平坦な周波数特性を持つ必要があります。これは「よくあるご質問」の「5.1 システムのレベルはどのようにして合わせるのですか?(ピンクノイズをテスト信号として使って)」で説明しているようにメイン・チャンネルの周波数特性をキャリブレートすることによって実現されます
下記のブロック図は再生経路全体を示しています:
ある種の中規模ミキシング・コンソールやもっと小型のコンソールの多くは +10 dB ゲインを LFE に適用する機能を持ちません。しかし、この制約を克服するために7060B、7070A、7071A、7073A には LFE チャンネルに、正確な再生に必要な +10 dB ゲインを与えるのに使用できる +10 dB LFE ゲイン DIP スイッチがあります。しかし、例えばすでにゲイン段が作動しているデコーダー出力を聴いているときに LFE チャンネルに +10 dB ゲインを 2 つ持たせないように気をつけてください。