5.1 サラウンド・サウンドの場合はスピーカーをどこに置けばよいですか?
5.1 サラウンド・サウンド設置用のスピーカーの正しい配置については様々な団体から推奨規格が発表されています。一般的に、これらの規格は水平面では以下のような配置にすることで一致しています:
注:
- ステレオ・ペアによって作られた合成音像[phantom image]ではなく本物の音源(センター・チャンネル)がありますので Front Left 及び Right スピーカーの角度は少し広げることができます(最大 5°)。しかし、望ましい角度は 30° です。
- 人間の音源位置知覚は後方についてはそれほど良くはありませんのでリアのスピーカーはあまり強い制約なしに配置できます。
垂直方向についてはすべてのモニターは同じ高さにすべきですが、途中に表示用の画面や窓がある場合は、センター・チャンネルを 7° まで上げることができます──これは垂直の方向性を細かく区別できないという音響心理学的制約のため、可能になっています。センター・チャンネルを下げることは、床面からの反射という負の効果が増えますので好ましくありません。モニターの音響軸が耳の高さに来るように配置されるべきです。あるいは、床からの反射の効果を減らす一助とし、モニターからリスニング・ポジションまでの音の経路に障害物を減らすためにモニターを少し上げることもできます。その場合でも、モニターがなおもリスニング・ポジションを狙うようにモニターに角度を付けることを忘れないでください。
人間は背後からの音の位置知覚は良くありませんので、リア・チャンネルの角度はフロントのモニターよりも高く上げることができますが、この点については色々な規格は一致していません:ここでは多分 15° が意味のある最大値でしょう。
どんな場合も、オンアクシスの周波数特性を最良にするためにモニターの音響軸は水平かつ垂直の両方でリスニング・ポジションを狙うようにしてください。
最後に、全モニターはリスニング・ポジションから同じ距離に配置される必要があります。つまり、モニターはリスニング・ポジションを中心にした円の円周上に置いてください。これが不可能な場合は、各チャンネルからの音を確実に同時に到着させるために時間を遅延させる必要があります。30 cm の位置的な差ごとに約 1 ms が必要ですので、3 mm の位置解像度という精度を得るには 10 µs の解像度を持つディレイ・ユニットが最低限必要です。リアのモニターがリスニング・ポジションから遠い場合は、3 つのフロント・チャンネルを同じ量だけ遅延させる必要があります。センターのモニターがリスニング・ポジションに近い場合は単一チャンネルのディレイ・ユニットが必要です。音が同時に到着するようにモニターが正しく調整されていないとリスニング・ポジションにおいて中域にリップルを感じることになります。
遅延時間を算出する数式
tdelay = (dmax - dmon) / c
ただし:
tdelay はモニターの音を同時に到達させるのに必要な遅延
dmax はリスニング・ポジションとモニターとの最大距離
dmon はリスニング・ポジションに近い方のモニターの距離
c は 20°C の大気中(海抜 0 メートル)での音の速度 = 344 m/s
例:センター・チャンネルのモニターはリスニング・ポジションから 2.12 メートルの位置にあります。左右のモニターはどちらもリスニング・ポジションから 2.46 メートルです。センター・チャンネルに必要な遅延は:
tdelay = (2.46 - 2.12) / 344 = 988 µs(ディレイ・ユニットは 1 ms に設定してください)