GENELEC MDC™ ドライバー・テクノロジー
現在のコアキシャル・デザインにしばしば見られるのは、このデザインがもともと持っている回折問題から来るいくぶん凹凸のある周波数特性です。しかし、音源が位置的に一致しないことによるクロスオーバーの問題はコアキシャル構成によって解決されます。
GENELECのMDC™(Minimum Diffraction Coaxial™)ソリューションの根源はここにあります:このソリューションは一般的なコアキシャル・デザインの利点を享受できる一方で、その深刻な欠点を克服しています。
GENELEC のアプローチは基本的にシンプルです:問題を発生させる根を取り除く、ということです。MDC™ ツイーター=ミッドレンジ・コアキシャル・デザインの主要構造は、一体化されたMFダイアフラム=サスペンション=ツイーターからできています。コアキシャル・ドライバーの可視部分は、コアキシャル・ドーム・ツイーター・アセンブリをその中心に据え、カーブした柔軟なフォーム(発泡)表面素材で形成されています。旧来のスパイダー機構は存在せず、サスペンションはコーン全面のフォームでできています。内側と外側のサスペンションはそこで生じうる非線形性が互いに相殺されるような寸法になっていますので、極めてリニアなトータル・サスペンション・システムが出来上がります。
内側では音響的不連続性なしにコーンをツイーター構造に連結させ、外側でもコーンとドライバー・シャーシとの間で同じことを行います。ツイーターとコーンとの間には音響的に観測可能な不連続性はなく、滑らかな表面だけですので、回折もありません。コーンの断面形状は、ツイーター放射用に一体化された指向性制御ウェーブガイドが形成されるように入念に最適化されています。ドライバーの外側エッジは、ミッドレンジの放射分散も制御するために、先進の GENELEC DCW™ ウェーブガイドにつながります。
コアキシャル・デザインにおけるこのブレークスルーはオンアクシスとオフアクシスでの全体的な音質とイメージングを改善し、極めて滑らかな周波数特性を提供し、音楽の内的なディテールに優れた透明度と明瞭度を与えます。
8260Aは、GENELEC 最大の 2 ウェイ・スピーカーよりも相当に高い音圧を提供するだけではなく、最新ウェーブガイド(DCW™)内に初めてコアキシャル・ドライバー(MDC™)を用いた単独 MF/HF 一致の点音源であり、ドライバーが確実に各々の動作帯域幅全体を首尾一貫してカップリングできるようにしています。
GENELEC の DCW™ と MDC™ を組み合わせたデザインの主な目新しい点をまとめると:
- ツイーターとミッドレンジ・ダイアフラムとの間の回折のない接合
- ミッドレンジ・ダイアフラムと DCW™ ウェーブガイドとの間の回折のない接合
- 特許ミッドレンジ・ダイアフラム技術──剛性の高いコーンと、サスペンション自体を含めて伸縮性があり損失の多い素材とを組み合わせたサンドイッチ構造
- 生じうるあらゆる非線形性を打ち消すミッドレンジ・ダイアフラム=サスペンションのペア
これらの技術的利点は:
- よりスムーズな周波数特性が得られます
- ドライバーが確実に自身の動作帯域幅全体を首尾一貫してカップリングできるようにします
- 重要な周波数帯域内の指向性制御を大幅に改善します
- 音響的な歪を最小限に抑える平衡サスペンションのダイナミクスを提供します
- 8000 シリーズの外観と利点を保ちながらフロント・バッフル領域の使用を最適化します
GENELEC MDC™ ドライバー・テクノロジーについてさらに詳しくは「テクニカル・ペーパー」(日本語版)をお読みください。