2014-08-20

Thurn & Taxis Classic Festival 2014 with Lawo mc²56: “The music becomes somewhat mystical.”

ドイツはレーゲンスブルクでの《2014 Thurn & Taxis シュロスフェストシュピーレ(Schlossfestspiele)》でのクラシック音楽制作は近年通りにサウンド・エンジニアの Carsten Kümmel 氏が行いました。

同氏がミックスした演奏にはジュゼッペ・ヴェルディの《リゴレット》,《Opern auf Bayrisch》,スター・ソプラノ歌手アンジェラ・ゲオルギューと Hofer Symphoniker のガラ・コンサートがあり,すべては LAWO『mc²56』コンソールを用いて行われました。当イベントのハウス・エンジニアとしての Kümmel 氏以外に,Giora Feidman 氏のようなゲスト・ミックス・エンジニアたちもこのコンソールを極めて快適に使用することができました。

Kümmel 氏にとって最も難しかった制作は 60 本以上のマイクが使用された《リゴレット》でした。以前と同様に同氏はコンソールのセットアップには2レベル・アプローチを採用しました──ひとつのレベルはフェスティバル中に不変だった入出力(ステージ・マネージャーへのフィード,休憩のベル,ステージとのコミュニケーションを含む)に使われ,もうひとつのレベルは様々なパフォーマンス専用とするものです。これには例えば歌い手たちのマイクやバンドやオーケストラのレベルが含まれます。

ラップトップを用いたサウンドチェック
『mc²56』用の v5 ソフトウェアと LAWOの『mxGUI』ソフトウェアのおかげで Kümmel 氏はサウンドチェックのために正面席に座ることも含めて会場内の様々な場所に移動しながら EQ やエフェクトを含めてミキサーの全パラメーターにラップトップからアクセスすることが可能になりました。「静かなパッセージの際,聴衆をして音に注意を集中させる必要があります。シートの端に腰掛けて本当に没入すると観客は静まりかえり,音楽は何か神秘的な様相を示すようになります」と,クラシック音楽制作に対する自身のアプローチについて同氏は言います。

おそらくは正統的ではないでしょうが,Kümmel 氏はコンソールのラウドネス・メータリングをフェーダー後の入力に常時適用しました。全体的な音量──放送では一般的ですが──には気を掛けず,むしろあらゆるものが確実に聞こえるように楽器や歌手の声のグループ化の方に注意していました。「例えば 50 本のマイクがオープンになっているとして,50 本のマイクすべてが聞こえていると確信を持つことは絶対にできません」と同氏。「ひとつが他のものよりも10 dB 下になると,それはサムの中では埋没してしまいます。ラウドネス・メータリングがすべてのマイクが等しく均されているかについての視覚的なフィードバックを与えてくれます」。

『mc²56』のスナップショット機能は3人の歌手が同じマイクを使った《グレン・ミラーの夕べ》には不可欠のものでした。各歌い手用のセットアップはスナップショットとして保存され,後でコンソールのボタン一押しで切り替えました。Kümmel 氏は異なる EQ 設定を適用する前に評価するためにコンソールの Listen Sense 機能も使用しました。

ABS 社の功績
Kümmel 氏はレンタル・パートナー会社 Audio Broadcast Services(ABS)との協力も良かったと考えて居ます──昨年とは別の『mc²56』コンソールを使ったのですが,氏はすべてのプロダクションとセットアップがすぐ使えるようにまた,作業を継続できるようになっていたことに気付いたとのことです。「単なる「ブランク」のシステムでもまったく問題なかったでしょうが,これは本当にファースト・クラスのサービスでした」と同氏。

《シュロスフェストシュピーレ》が成功したのは使われた機材が最上だったためだけではないと氏は信じています:「最初から『mc²56』は完璧に動作しました。コンフィギュレーションにはごく小さな変更しか必要でありませんでしたし,それも簡単に行えました──LAWO のサービスは極めて応答が速く,半日以内に素早く反映されていました」。