2016-07-28

《パリ祭》の音響を支える LAWO 機材

7 月 14 日,エッフェル塔の下では 400,000 人以上の観客がフランス建国記念日《パリ祭》を祝いました。そしてそれは LAWO 社にとって自社の最新のライブおよび放送技術を披露するさらなるチャンスでもありました。

2015 年にはクラシック音楽とショーの楽曲をミックスした《パリ祭》でしたが,今年の祝賀プログラムはフランス国立管弦楽団とフランス放送合唱団の 250 人の音楽家によるフランス人作曲家のビゼー,ラヴェル,サンサーンス,そしてモーツァルトとヴェルディとベートーヴェンの作品の定番の演奏で,始まりと終わりに同じ曲──フランス人作曲家エクトル・ベルリオーズの《ファウストの劫罰》とフランス国歌──を持ってきました。

Daniele Gatti 氏の指揮で,Natalie Dessay,Anna Netrebko,Olga Peretyatko,Elîna Garanèa,Piotr Beczala,Juan Diego Flórez,Laurent Naouri といった声楽陣をフィーチャーしたこの音楽はフランス国内のテレビ視聴者とラジオ・リスナーに中継されましたが,その背景には RAVENNA を介して LAWO 社最新のルーター『Nova37』にリンクされた FOH 用の 2 台の LAWO『mc²36』ミキシング・コンソール──1 台はオーケストラ用,もう 1 台は合唱団とオペラ歌手たち用──ならびにステージボックスとして機能する 2 台の LAWO『DALLIS』I/O システムがありました。

アナウンスの PA とこのイベントを締めくくる花火大会で再生される録音済み音楽用に小型の Yamaha DM1000 コンソールも 1 台 MADI を介して接続。このセットアップによって,全コンソール間での簡単なネットワーク化とすべてのリソースとバスの共有化が可能になりました。舞台上では演奏者たちのモニタリングを扱うためにもう 1 台の 40 フェーダーの『mc²36』ミキシング・コンソールも RAVENNA を介して『Nova37』に接続されました。

「24 フェーダーの『mc²36』が 1 台,合唱団とオペラ歌手たちのミキシング用にセットアップされ,オーケストラ用に 40 フェーダーの卓が 1 台ありました。この 2 台の LAWO コンソールと Yamaha コンソール,すべての『DALLIS』I/O,そしてオーディオ・レコーダーは当社の新型のプラグ&プレイ『Nova』ルーターに接続されました」と LAWO 社のライブ・サウンド・スペシャリスト Hervé de Caro は説明します。「『mc²36』はセットアップやネットワーク内の権限管理,プリアンプ制御,様々な出力やレコーダーへの信号供給のための極めて直感的に使えるコンフィギュレーション・ページを特徴としています」。

比較的小規模のオーディオ・ネットワークを念頭に作られた『Nova37』はミキシング・コンソールと入出力システムを 1536×1536 個までのクロスポイントを介して RAVENNA/AES67 または MADI で接続します。プラグ&プレイ操作ということはつなげばすぐに音声ネットワークが使えるようになることで,静音冷却ファンのおかげでノイズを出さずに動作します。ネットワーク・ユーザーの権限はコンソールのタッチスクリーンから LAWO のワンタッチ権限管理システムを使って管理されます。標準ネットワーク・プリセットがすぐに使えますが,ルーターのコンフィギュレーションを特定の設置要件に合わせて誂えることができます。

8 系統の RAVENNA/AES67 ポート(SFP による RJ45 またはオプティカル)と 8 系統の MADI ポート(SFP によるオプティカル)を備え,高い接続能力を持ち,リダンダント電源を用いることによって,失敗の許されない用途での信頼性もさらに高まります。

「『Nova37』はコンソール間で最大で 32 本のバスが相互接続されるように設定されましたので,合唱団のプレミックスそして OB バンとプレゼンター用コンソールからの「予備」ミックスは『mc²36』コンソールから直接割り当てられました」と Hervé de Caro は説明します。「『mc² Compact I/O』と『mc²36』と組み合わせた『Nova37』は極めて小型のパッケージです。RAVENNA/AES67 または MADI を介してコンソールと I/O システムを接続すれば音声ネットワークができあがって,すべてのソースに直ちにアクセスできる状態になります」。

放送とライブ業務のあらゆる要求に応え,信頼性や高い音質,高いチャンネル容量も提供する RAVENNA ベースの「オールインワン」ミキシング・コンソール『mc²36』は《パリ祭》の祝典では柔軟性も証明しました。

フランス空軍のアルファジェットのフライパスで始まったこの日の掉尾を飾ったのは音楽を伴う花火大会でした──これのフランス全土での視聴を可能にしたのは LAWO と《パリ祭》サウンド・チームです。「このショーはとても上手く進行しました。サウンド・エンジニアの皆さんはチャンネル処理が提供したサウンドとツールセットに大いに感銘を受けたようです」と Hervé de Caro。