2019-01-30(原文掲載:2019-01-29)

ウィーンのクラシック音楽専門録音スタジオ「tonzauber」,LAWO『mc²36』を採用

2018年夏,有名なクラシック音楽向けスタジオ「tonzauber」社は,ウィーン・コンツェルトハウス内にあるメインのスタジオを補完すべくカジノ・バウムガルテンの施設内にさらにもう1つのスタジオをオープンさせました。この歴史的に重要な録音会場のために,大規模な屋外制作でのモバイル用途にも使うことのできる96 kHz能力を備えた小型でありながら柔軟なミキシング・コンソール・システムが必要だったのです。

サウンド・エンジニアで「tonzauber」社の創設者ゲオルク・ブルディチェク[Georg Burdicek]氏は熟考の末,24フェーダーのライブ音声制作用ミキシング・コンソールLAWO『mc²36』と追加入出力用のLAWO『Compact I/O』ユニットを選びました。

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ムジークフェラインにて:LAWO『mc²36』を用いての「tonzauber」社初のモバイル制作はウィーン楽友協会の伝説的「黄金のホール」で行われ,全部で48のマイク入力チャンネルを使用し,フィリップ・ジョルダンの指揮でウィーン交響楽団によってエクトル・ベルリオーズの2作品が録音されました

「『mc²36』は96 kHz運用においても5.1ミキシングとバス構造を含む音楽制作や放送向けのあらゆる機能をオールインワンのシステムで提供する数少ないコンソールの1つです」とブルディチェク氏は説きます。「他のシステムはライブ・サウンド指向だったり,技術的に旧式になっていたり,96 kHzを扱えなかったり外付けのDSPコアがあったりです。私たちにとっての必要事項はマシン・ルームのない新スタジオ内とモバイル用途のどちらにもコンソールを使うことができることでした。こう言った基準を満たすのはLAWOだけだったのです」

録音スタジオでの作業に他メーカー製コンソールも使いますが,長年ブルディチェク氏は制作会社「TVN」(ハノーバー)と協力して様々なOBバン内のLAWO『mc²』音声卓を定期的に使って来ています。結果,同氏はこの製品ならびに操作概念に精通するに至りました:「便利なライブとレコーディング用の機能以外にも,LAWOにはその信頼性や妥協のない音質と評判の高いカスタマー・サポートで感心させられます。特にマイクロフォン・プリアンプは私の音の理想の極近くにまで迫っています」と氏は言います──彼が意欲的で大掛かりな録音にLAWOを好む理由がこれです。

この選択がブルディチェク氏にとって何故かくも重要なのかを問われると次のように答えました:「tonzauberは小さな会社ですがそれにも関わらず極めて多角化されています。この新しいコンソールを手にしたことで,私たちは妥協を排した技術を用いて極めて特別な歴史的な場所カジノ・バウムガルテンをアップグレードするだけではなく,当社のポートフォリオも放送音声の方向に向けて拡充して行きます。ストリーミングの使用が増えることのためであれ,有力放送局さんたちにとっての社外サービス・プロバイダーとしてであれ,私たちは将来この分野を重要視することになるでしょう。LAWO『mc²36』によって,私たちは自らを堅実かつ柔軟なテクノロジーを持つ頼れるパートナーとして振る舞うことができます」

「洗練されたDAWとそのコントローラーの時代に,主に録音指向のレコーディング・スタジオとして私たちがミキシング・コンソールに投資続ける理由を何度も尋ねられます」と同氏は付け加えます。「サービス・プロバイダーとして私たちはできる限り柔軟である必要があります。言うまでもなく私たちはほとんどの時間をソフトウェアを使って作業しますし,私たちの顧客が好むプラットフォームを用いることも好みます。しかしミキシング・コンソールというものの利点は,その背後で起きていることをまったく知らなくて良いことにあります。一方で,制作にとって重要な音楽的なワークフローと人間工学はいつも変わりません」

事業者にとってミックスの完成までスタジオ内で主要な役割を果たすのは正にこの人間工学です:制作チームは「触覚的な」ミキシング・コンソールを使って作業することを今もなお好みます。

「私のコンソールをラシュタットへ引き取りに行って,私の要求事項に合わせてコンソールを前もって最適に設定してくれるチームの皆さんとまる1日を過ごすということができました」とブルディチェク氏は語ります。「この小さなコンソールであっても私の要求に合わせていかに簡単かつ柔軟に構成できるかについては今もなお驚きの念を禁じ得ません。このことはシステム全体の人間工学的な長所をかなり高めています」

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カジノ・バウムガルテンにて:ラシュタットでの工場立ち会い検収わずか24時間後のLAWO『mc²36』の初使用はカジノ・バウムガルテンでのウィーン交響楽団と米国の若きチェロ奏者ナレク・アフナジャリャンとのスタジオ制作でした