2010-02-19

High-tech, even under difficult conditions

Radio ARD broadcasts from Vancouver and Whistler with Lawo consoles.

バンクーバーとサイプレス・マウンテンは雨。ウィスラーは霧。かなり濃いためにアルペン・スキーの選手たちはしばらく練習を中断しなくてはなりません。2 月 12 日に開会式を挙行した冬季大会にとって理想的なスタートではありません。ドイツの公共放送局 ARD と ZDF はどちらもバンクーバーの国際放送センター(IBC)内にコントロール・ルームを,ウィスラーのマウンテン放送センター(MBC)内にスタジオを持っています。どちらの放送局も「Deutsche Haus」(ドイツのアスリートたちや様々な分野からのゲストが集まる場所)からリポートを行います。ドイツの公共放送局連合 ARD は 15 人の技術者と 35 人のリポーターからなる 50 人の職員を送り込んでいます。放送は 45 の ARD ラジオ・チャンネルで毎週 7 日間,1 日あたり約 18 時間聴くことができます。このチームの一員には LAWO 機材も含まれています。

「1 台の『mc²56』コンソールと 5 台の『crystal』コンソール,1 台の『Nova73 HD』コア,『Nova17』の予備のインターフェイス・カードが何枚かと 9 台の無停電電源です。追加機材はいくつかの ARD 施設から来ます」とバンクーバーにいる ARD ラジオの技術ディレクター Alexander Bols 氏は解説します。主要機材は Audio Broadcast Services 社(ABS)からレンタルしたものです。このセットアップを支える技術的な柱が 3 本あります:第 1 が冬季オリンピックでの ARD の運営全体をコントロールする中部ドイツ放送(MDR)。第 2 が他の ARD 施設からの機材。そして第 3 がサードパーティの技術です。

他の ARD 施設から来た機材は似たような大規模イベント用に保管されており,ARD の報道及び技術運用の管理担当部門間の協力の一部として貸し出しが可能になっています。

Tested and Approved
発送の前に全機材は担当会社の施設でセットアップされ試験されます。この場合,この作業は 2009 年の 10 月と 11 月にライプチヒの MDR で行われました。機材が試験用にセットアップされているときに,現地に赴く職員たちがトレーニング・セッションに参加し,制作運用がリハーサルされ,その後,機材は梱包されてバンクーバーとウィスラーの制作現場への長旅につきました。全部で 6 箇所の ARD 施設から全部で 8 トンの音声機材が送り出され,試合に十分に間に合うように技術者たちは IBC 及び MBC や各会場の機材をセットアップするために現地に飛びました。

「ミキシング・コンソールは主に 2 つの目的で使われます——『crystal』はラジオ放送のポストプロダクション用で,『mc²56』はドイツへのプログラム・フィード用のラジオ・ミキシング・コンソールの役を果たします。現地から送り込まれる信号はこのコンソール上でいわゆる「venue bus」にルーティングされ,次いで適切なプログラム回線に送られます」と Bols 氏は話を続けます。

Demanding Innovations
今回初めて ARD のラジオ出力向けにフルデジタルの制作プロセスが用いられています。今まではアナログ信号処理は同局のコンソールで時折用いられていました。ドイツへの 3 つのフィードはステレオですが過去にはモノでした。当然のことながら,このような込み入ったラジオ技術はいつもイベントの前に十分に準備されます。この場合,計画は 2007 年の春に始まりました。

なぜ ARD は LAWO 製品に有利な決定を下したのかを尋ねられると Bols 氏は次のように答えました:「LAWO が最も経済的なオファーを行ったからです。さらに,その技術がすでにいくつかの LAWO 機材を含んでいる ARD の既存インフラによくなじんだからです。大事なことをひとつ言い忘れましたが,純粋に内部的な MADI ストラクチャーに基づくリダンダントな音声システム環境を作るという私たちの計画を最も良く実現することができたのは LAWO と一緒だったからです。」