2007-12-05

Digital technology for the Munich State Theatre

Two networked mc²66 replace an analogue mixing console.

主要な集会地として使われた有名な公園風の広場 Gärtnerplatz はミュンヘンの景勝地のひとつです。この美しい場所の近くに 1865 年完成のまさに珠玉の劇場 “Staatstheater am Gärtnerplatz”(Gärtnerplatz の州立劇場)は建っています。暖かみのある赤い色調で内装されたこの劇場の伝統的なバルコニーとストールは約 900 席で,観衆は主にオペレッタやミュージカルやダンスをこの美しい客席で満喫しています。400 m² の舞台は大がかりな演目も載せることができます。

1990 年代からこの劇場はコンピューター支援の音声システムを採用してきており,インハウスのミキシング・コンソールの入れ替えは何年間も計画されていましたが,ついに 2007 年 3 月にテンダーの案内が発せられました。「以前のコンソールはアナログ式で,技術的に時代遅れでした」と更新前の状況について Dirk Buttgereit 氏(音響部長)は言います。「当劇場が注力しているのは主にダンスとミュージカルですから,音質には高い水準を定める必要があります。最新のコンソールを手に入れることが不可欠でした」。

LAWO が勝ち取った契約

フランクフルトでの「Pro Light and Sound」ショーの視察中に LAWO ブースを訪問し,このミュンヘンの劇場からの一団は「『mc²66』コンソールならユーザー・フレンドリーな操作が行える明確で巧妙に設計されたコントロール・サーフェスを提供してくれる」と判断しました。放送業界における LAWO 社の高い評価が,品質と信頼性に対する Gärtnerplatz Theatre の要求は LAWO 社によって必ず満たされるだろうという決断に導いたのでした。この劇場は LAWO コンソールの寿命の長さにも注目していました ── 技術的な刷新や置換を長いスパンでしか行えない劇場にとっては重大な問題です。「以前のコンソールは 15 年間使われていました」と Buttgereit 氏は説明します。また,価格面でも LAWO 社の『mc²66』は直接的なコンペティターたち全員と競い合いました。再度の自社製品プレゼンテーションとコンサルタント・パートナー Müller BBM を交えた検討ののち,2007 年 6 月に LAWO 社がこの契約を勝ち取りました。

2 台のネットワーク化された『mc²66』

2007 年 9 月,LAWO 社は州立劇場による検収の完了している 2 台の『mc²66』コンソールを納入しました。192 の DSP チャンネル,2 枚の 3,000 クロスポイント・ルーター・カード,そして室内イコライゼーション用の 2 枚の DSP ボードを備えるため(スピーカー・チャンネルに 約 400 のパラメトリック・フィルターを提供),極めて大規模な制作も取り扱うことができます。「LAWO コンソールの 1 台は 2 階バルコニーの高さにある引き込み式の窓を備えたコントロール・ルームに設置されました。リハーサルの際,サウンド・エンジニアが可搬型の『mc²66』コンソールをオーディトリアム内で使って公演用のプリセットを作成します」と Buttgereit 氏は解説します。

良くできているのは両方のコンソールが完全にネットワーク化されていて,全設定をコントロール・ルームのコンソールに転送できる点です。並列使用も可能で,演目のミキシングをオーディトリアム内で行いながらコントロール・ルーム内の第 2 の『mc²66』をレコーディングに使うことができます。可搬型コンソールはフライト・ケースに収容されており,極めて簡単に移動可能です。やはり『mc²66』コンソールを搭載しているバイエルンの放送局「BR 社」の OB トラックがコンソールのデータを直接共有できることも利点のひとつです。

極めて特別なプロジェクト

Gärtnerplatz での設置は劇場がネットワーク化された LAWO コンソールを用いる最初の例でした。当初このミュンヘン州立劇場はこのソリューションをアイディアに過ぎないと見なしていましたが,今ではネットワーク化された 2 台の同一コンソールを所有しています。

この劇場は 2 台の『mc²66』コンソールを 10 月(2007/2008 シーズンの開始)から運用しています。シーズンへの準備期間中では,この計画を実現するのに充分な時間はありませんでした。「時間という要素が重要な役割を演じました ── 時間枠はかなりタイトでした。テンダーは 3 月の末に出されましたが,この計画が Siemens 社を経て LAWO 社 にゆだねられたのは 6 月でした」と Buttgereit 氏。このような短い時間枠では混乱を避けるのはほとんど不可能です。「それでも LAWO 社はいつも素早く反応して,解決案を出してそれを組み込んでくれました」と Buttgereit 氏はうちあけます。同氏の結論はこうです:「こんなにも短時間で行われたのに,多くの難題を抱えたこの計画は問題なく完遂されました」。