2011-10-20

Audivimus Papam!

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ARD Radio covers Papal visit in Germany with Lawo technology.

2011 年 9 月 22 日から 25 日までのローマ教皇のドイツ訪問の間,南西ドイツ放送(SWR)の放送センターはドイツ公共放送連盟(ARD)の全ラジオ局に対するルーティング・コンプレックスとしての役を果たしました。単に 7 つの遠隔地からの全ソース信号のハブになっただけではなく,このセンターは ARD 加盟局に制作済み音声コンテンツと 2 本のステレオ・フィードも供給しました:第 1 のフィードはライブ・リポートとサウンドバイト(インタビュー抜粋)を伝え,第 2 のフィードは生インタビューとリターン・フィードを伝送するものです。このような多岐にわたる多数のソースを扱うために LAWO 社の『crystal』コンソールと『KS-16』モジュールが使用されました —— これらは比較的小型ですが,優れた技術的ソリューションです。

ラジオに関しては ARD はそれぞれ異なるインタビューやリポートのスケジュールを持つ約 40 の ARD 加盟局の個別要求事項に応える必要があります。したがって,教皇の訪問期間中,各局には 10 分間のタイムスロットが与えられ,この放送センターは適切なライブ信号をその対応リターン・フィードに接続することを行いました。

Tight Schedule
SWR の放送センターは ARD の全支局並びに関連する他の制作場所にとってのコンタクト・アドレスかつハブとして機能しますので,様々な放送局からの膨大な数の要求,そして対応するリターン・フィードに正しく切り替えることが極めて難しい課題となり,そのため,あるかも知れない変更を含む最新のスケジュールがいつでも利用できることが不可欠でした。このスケジュールによると OB バンへのリンクは前もって準備する必要がありました。

この放送センター内で編集者たちは記事コンテンツを作りますので,各編集者は多数の様々な音声ソースへの直接的なアクセスを有する必要がありました。これを確保するために作業スペースには LAWO の『KS-16』モジュールが備え付けられました。このモジュールは LAWO 社のコンポーネントとの併用のために設計された追加キー・パネルで『KS-16』のバイエルン放送バージョンは 16 個のキーとレベル及びパンニング用の 2 個の VCA コントローラーを提供します。教皇の滞独中,これはルーターとしても使用され,国際フィードやリポートのような希望ソースをリアルタイムで選択することを可能にしました。

さらに,最高 16 本のステレオ信号が DigaSystem ユニットを用いてこの放送センター内で録音・保存され。内部ソースと外部ソースのルーティングは LAWO ハードウェアのマトリクス機能を用いて簡単に行えました。教皇の訪問の SWR の放送と同様に,会場音は ZDF(第 2 ドイツテレビ)あるいは n-tv(ドイツのニュース専門チャンネル)によって提供されました——このミックスは FIFA 女子サッカーワールドカップ大会の際に用いられたのと似た手順に従って主にこの放送センター内で制作されたものです。

Crystal Clear Audio
編集室は,制作用コンソールとして 8 フェーダーの LAWO『crystal』が 1 台と,セルフオペレーター用の作業スペース,専用フィードのためのコメンテーター作業スペースを装備しました。PGM フィード(会場音とアナウンサー)用の 2 本のフェーダー,コメンタリー用の 2 本のフェーダー,録音やプレリスニングや放送セグメントの制作用の 4 本のフェーダーを備えた第 2 の『crystal』がこの放送センターの心臓部でした。この『crystal』コンソールはこのようなタスクに対する理想的なソリューションとなるような仕様を提供します。

各個別フィードの識別コードはボタンのひと押しで切り替えできました。2 チャンネルのモニタリング制御によって,メイン・モニタリング・システムの左右スピーカーに個別の信号を供給するためにステレオからモノへの切り替えが可能でした。何故このプロジェクトに『crystal』が選ばれたかを質問されると,SWR のサウンド・エンジニア Sascha Schwoll 氏は次のように説明します:「この制作のために基本的に私たちはルーティング機能のある自由にプログラムできる送出用コンソールを探していました。LAWO 製品ならどの大きさのものでもこの機能を持っていますが,もちろん『crystal』にはロジスティクスに関しては『mc²』シリーズや『Nova』製品に対する重要な利点があります。つまりその小さいサイズです。」

同氏は,例えば他のパラメーターを変えずにソース入力を変更する場合のように『crystal』コンソールは機能のチェーン全体をボタンのひと押しで稼動させることもできることを付け加えます。「マクロの集中的なプログラミングはコンフィギュレーション・ソフトウェアとブール代数を用いて TCP/IP 経由でいつでも素早く簡単に行われ,様々な機能をエンドユーザーごとに個別に調整することができます」,と Schwoll 氏は続けます。「さらに,キーのカラーコーディングや VisTool 画面を介して自由に定義できる全 DSP パラメーターの大きなグラフィック表示によって,いつでも動作の明確な概要を把握できます。」

All-rounder KS-16
現在 SWR は 6 台までの『KS-16』モジュールを意のままに使うことができ,それらはモニター・マトリクスやルーターや GPI/O 制御,そしてトークバックまたは信号表示として使用されています。

例えば,編集作業を行っている場所でソース及びデスティネーションのキーを同時に押すと論理和機能によってフィードが変わり,一方で他のスイッチング動作を変更するのに論理積機能を使用できます。テキスト・プライオリティ機能によってアクティブなスイッチングをキー上に表示するための動的なラベルの作成が可能です。

サウンド・エンジニアの Sascha Schwoll 氏はこのタスク用に選択された機材についての解説を次のように締めくくりました:「技術を選択するにあたって一番重要な要素は,その技術をプロジェクトで実際に何に使うかです。教皇のご訪問の際は,ほぼつねに OB バンが処理済み音声のフィードを私たちに供給してくれました。そのような状況では信号を簡単に処理できる能力は重要ではありますが,優先度の高いものではありません。しかし,ルーターとしての機能はもっと重要です。最小のものから最大のソリューションにわたるどのレンジの LAWO コンソールによってもこのような要求は満たされます。」