2008-12-05

Elk test passed.

New SWR3* ENG van equipped with modern technology.

ひと目見ただけではこの車を一般のファミリー・カーと区別できません。ただ,側面に描かれた大きな「ヘラジカ(篦鹿)」と SWR3 のロゴ,そしてやや変わった形の屋根のつくりから,このフォルクスワーゲン Sharan の中には最新鋭の放送技術が搭載されていることを窺い知ることができます。構想と製造は 1 年以上を要し,迅速に出発できる 4 輪スタジオが生まれました。リポーターは自分の報告を車上で作れるようになり,イベントの録音を行い,それを衛星あるいはモバイル・インターネット経由で(例えば Audio-over-IP を介して)SWR3 のスタジオへ直接遅れるようになりました。この完成には LAWO 社製のコンパクトなコンソール『z4』が少なからず貢献しています。

このプロジェクトは LAWO 社,サブコントラクターの Krämer 社(車体),Transtel 社(衛星中継システム)ならびに Südwestrundfunk 社(計画設計)によって開発され実現されました。LAWO 社の作業割り当てには,構想,電気系の車体作業と設計の担当(Karosseriewerk Krämer との協力),Transtel 社製の中継ユニットを用いたルーフ・システム,配線,主要コンポーネントの取り付け,そして『z4』ミニミキサーの供給が含まれていました。「Elk Bus 1」と呼ばれるこの ENG バンは現在のところ LAWO 社がメイン・コントラクターとして製造した最小のラジオ OB ユニットです。なぜ LAWO 社をメインのコントラクターに選んだのかを尋ねられて,SWR のプロジェクト・マネージャー Thomas Völlinger 氏は次のように言います:「単純に LAWO 社が一番魅力的な見積を出してきたからです。」この決断に対する満足を表しつつ Völlinger 氏は続けます:「SWR と LAWO は信頼できる協同作業を何年も行ってきており,満足行く結果を得ています。バーデン=バーデンの SWR に彼等が地理的に近いことももうひとつの利点です。」

コンパクトな寸法にも関わらず,このフォルクスワーゲン Sharan は 3 つの作業スペースを提供します:エンジニア用の回転席,回転する運転席がリポーター用,そして回転する助手席がゲストまたは第 2 のリポーター用です。「助手席の前の懸架式ユニットがもうひとつの作業場所になりますので,2 人のリポーターが同時にここで作業でき,発言をやりとりすることもできます」と SWR3 のリポーター Josh Kochhann 氏は言います。この新しい ENG バン内部でのワークフローについて Thomas Völlinger 氏が説明します:「SWR3 のリポーターたちは非常に柔軟で現代的なツールにアクセスでき,リポートを個別に SAT や UMTS(live)を介してラジオ局に送信できます。移動中のこの車から番組の追加要素を UMTS 経由でラジオ局に送ることもできます。」この件に関して注目すべきはバッテリー搭載のこの ENG バンは外部電源が取れなくても最高 8 時間の運転が可能な点です。

最後にこの計画の進展について問われると Thomas Völlinger 氏は次のように答えました:「計画の進行は極めて満足できるもので,LAWO 社は SWR のアイディアに優秀で協力的なやり方でいつも素早く反応していました。」このプロジェクトの予備計画は 2007 年の 11 月に始まり,製造開始の命令書は 2008 年 8 月 19 日に発行され,納車は 2008 年 11 月 12 日でした。今後も,シュトゥットガルトの本社から発進したこの ENG バンは以前の『Elk Bus 1』と同様にコンスタンス湖とその他の南西ドイツ地域の間を走り回ることになるでしょう。

*)“SWR” とは南西ドイツ地方の大規模な公共放送局「Südwestrundfunk」のことです。

写真提供:SWR3 / Elisabeth Menzel