2009-09-10

As swift as an arrow at the World Championships in Athletics

New HDTV OB truck with Lawo technology

スタートの号砲の僅か 9.58 秒後,ウサイン・ボルトはまた歴史を書き換えました。ジャマイカ出身のこのスプリンターはオリンピックでの自分自身の驚異的な記録を 11/100 秒縮め,勝利をトレードマークの射手のポーズで祝いました。これは世界陸上ベルリン大会の数あるハイライトの 1 つに過ぎません。この刺激的なスポーツ・イベントは ZDF の新たな MP-4 OB トラックによって HD で放送されました。

試用期間に行われたサッカー・ドイツ女子代表チームと日本チームの試合の後で,世界陸上はこの新しい MP-4 にとって最初の実地試験でした。それはこの OB トラック内に設置された 2 台の Lawo『mc²66』ミキシング・コンソールにとっても同様です。新しい編集室トラック「DPM 1+2」ならびに最近 HD にアップグレードされて LAWO 社の『Nova73 HD』ルーター 1 台を搭載するマスター・コントロール・ルーム・コンテナー「MPS-S」と共に,この車両はベルリンに向けて出発するわずか約 1 週間前に納められました。したがってベルリンでの現地制作はこれらのシステムすべてが集中的に参加する初めての機会でした。「最初の日から全制作ユニットの協働は実に上手く行きました」と IAAF 世界陸上でのシニア・サウンド・エンジニア Thomas Velte 氏は言います。

MCR と MP-4 との間の音声信号転送は MADI インターフェイスを介して行われ,ZDF の MCR は放送回線と録音回線以外に様々なフィードの入力とディエンベディングも扱いました。MCR 内の RIEDEL Artist マトリクス・システム(128 ポート)は光ファイバーを介して,システム全体の制御が行われる MP-4 OB トラック内の Artist システム(ほぼ 270 ポート)に接続されます。これは約 400 個のトークバック・ポートが利用できるということを意味します。オーディオ・コントロール・ルーム 1 内の LAWO コンソールの仕事の 1 つは 130 の音声チャンネルを扱うことです:国際フィードからのソースのいくつかはビデオ・ミキサーによってタリーを介して制御されます(Audio-follow-Video 技術)。

モバイル HD 制作
「MP-4 OB トラックは ZDF にとってモバイル HD 制作への最初の取り組みです」と ZDF のサウンド・エンジニア Christoph Matlok 氏は説明します。同氏は Klaus Wesselsky 氏と共に音声コントロール・ルームの設計と製造を担当しました。この車両には 16 台の通常のカメラと 2 台のスーパー・スローモーション・カメラが取り付けられています。一般的なビデオ・システムならどんなものでも接続できます。制作要件は普通の番組からロックやクラシックのコンサートのレコーディングまで,演劇から大規模スポーツ・イベントまで,そして政治的なイベントの放送まで多岐にわたります。

「高い柔軟性以外に,私たちは不可欠な信頼性とメンテナンスの容易さに注力しました」と Matlok 氏は語ります。様々に異なる要求に合わせた 30 までの作業場所に柔軟に適応するために,KVM マトリクス 1 台がコンピューターをそれぞれの作業場所に接続するのに使われています。2 台の音声ミキシング・コンソールは移動できますので,異なるモニター状況に合わせてクルーは簡単にコンソールの位置を調節できます。

アナログ信号を適切に接続できるように,オーディオ・コントロール・ルームには 24 本の 10 ウェイ・ケーブルで外部コネクター・パネルに接続された Lemo パッチベイが 1 台あり,80 個のマイク/ラインインと 80 個のラインアウトを提供します。車両全体(ビデオ及びオーディオ・マトリクス)は L-S-B 社の Virtual Studio Manager(VSM)ソフトウェアを介して制御されます。信号はエンベッドされます:LAWO コンソールが 50 個のエンベッダー/デエンベッダーを提供し,ビデオ区画ではまた別に 20 台の Lynx エンベッダー/デエンベッダーがあります。コントロール・ルームはどれも 5.1 までのモニタリングを提供できます。

LAWO のテクノロジー
MP-4 には 2 つのオーディオ・コントロール・ルームがあり,オーディオとビデオの両方はこれらの 1 つで扱われます。56 個のフェーダーと 288 個の DSP チャンネルを備える大きい方の『mc²66』はオーディオ・コントロール・ルーム 1 内に設置され,32 個のフェーダーと 240 個の DSP チャンネルを備える小さい方の『mc²66』はオーディオ/ビデオ・コントロール・ルーム 2 内にあります。このため別々の制作を同時に行うことが可能です。例えば国際フィードをビデオ・コントロール・ルーム 1 とオーディオ・コントロール・ルーム 1 で制作し,その一方,自国向けフィードをビデオ/オーディオ・コントロール・ルーム 2 で扱うことができます。コントロール・ルーム 2 は編集と送出にも使用できます。必要であれば,両方の音声ミキシング・コンソールは,例えば故障時にはオーディオ・コントロール・ルーム 2 がオーディオ・コントロール・ルーム 1 を引き継ぐことができるように構成することも可能です。

両方のコントロール・ルーム内の全信号を共有してアクセスできるように 2 基の HD コアはネットワーク化されています。各コアはリダンダントな DSP ボードを 1 枚装備しています。『DALLIS』フレームはすべてファイバー接続がリダンダント化されています:リダンダンシーはルーター・ボードと電源ユニットにも備わっています。

「ZDF のモバイル制作部内で開発された MP-4 のデザインはベルリンで大成功であることが証明されました。この OB トラックを手にしましたので私たちは将来の仕事にも準備が完璧に整ったことになります」と,Velte 氏は世界陸上での MP-4 を用いた作業についてコメントをまとめました。