2009-07-27

Today’s news in the studio of tomorrow

New ZDF news studio with two Lawo mc²90.

司会者が上品に脇に下がると彼の全身が写ります。隣に印象的なイメージが立ち上がって来るとアニメーションのグラフィクスを使って,彼は月着陸船の着陸を詳しく説明し始めます。図とテキストは解け合って効果的に一体となっています。

これは ZDF 職員たちが冗談で「緑地獄」と呼ぶこのスタジオの新機能の 1 つに過ぎません。3 方に翼が飛び出たような形をしており,エレガントなカーブを描く木製の机を備えた司会者の小島部分だけが現実のものです。このスタジオの残りの 600 m² は完全に緑色の表面になっていますので画像を投影してニュース番組に直接と一体化させることがでいます。バーチャルなスタジオからのリアルなニュースです。

「目標はもっと生き生きとした,そして出来事の背景をさらに明確に解説できるようなニュース番組を制作することでした」と ZDF のこの新スタジオに関わるプランニング・エンジニアの Wolfgang Wacker 氏は説きます。以前のニュース・スタジオの寸法はそのようなプロジェクトや必要とされるバーチャル技術には単純に小さすぎ,技術的な観点からは適当ではありませんでした。ドイツ最新のこの新しいニュース・スタジオは実際には 2 つのスタジオからできています:大きい方(N1)は 3 台のカメラと 2 台の自動カメラと 200 個のスポットライトを備え,もう 1 つの小さい方(N2)は 1 台の自動カメラと 1 台のスタジオ・カメラと 100 個のスポットライトを備えます。従来のカメラでは不可能だった迅速で正確なカメラの動きはオートメーションによって可能になりました。

Unity of Audio and Video with Lawo technology
視聴者はこのバーチャル・スタジオからのニュースをリアルなものとして受け取ります。この点に関して 2 台の『mc²90』コンソールはかなり貢献しています。司会者たちが自分たちが図を使って説明しているはずのものを見て取れるように,彼らの前または横の緑色の壁にそのイメージはプロジェクターを使って投影されます。音声もスタジオに提供されますが,ディレイのせいでスピーカーを用いるのではなく,イヤホンによるモニタリングを使います。映像データはすべてコンピューターを介して供給されますのでかなりの遅延が蓄積します。そのために音声と映像の同期が失われることになります。メイン・コントロール・ルーム内ではこの遅延は 80 ms(スタジオ音声のモニタリングについて)となり,番組制作側では 160 ms になります。特にこのようなケースでは LAWO は遅延設定を行えるいわゆる マトリクス DSP カードを用います。というのも,このカードは最大 600 ms の遅延を提供できるので,この新スタジオの技術的な要求が『mc²』コンソールにとっては問題にならないからです。「LAWO コンソールのこの遅延性能は LAWO 側を有利にした理由の 1 つでした」と Wacker 氏。

ZDF の求めに応じて 4 つの外部ベイ・サーバーも用いられています。1 つのベイは 8 本のチャンネル・ストリップからなっており,専用の TFT モニターを備えます。グラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)とチャンネル・ディスプレイはセントラル・コントロール・セクション内の TFT モニター上にも表示されます。これらのモニターは複数の用途に使用できます。例えば KVM スイッチを使えば内部 GUI ディスプレイやチャンネル・ディスプレイあるいは外部コンテンツを表示可能です。利点はスタジオ内に必要な機材やデバイスが少なくなって,施設のクリアさと柔軟さが高まることです。1 台の『mc²90』は 56 本のフェーダーと 8,000 個のクロスポイントを有するルーターを 1 台,そして 288 の DSP チャンネルを提供し,万一の緊急時には 48 チャンネルを持つフルリダンダントな DSP カードが即座にバックアップします。第 2 の『mc²90』は第 1 のものとあらゆる点で似ていますが,フェーダーが 40 本であることだけが違います。両方のコンソールは連結されており,処理に同じ信号を使うことができますので,コントロール・ルーム 1 からコントロール・ルーム 2 への切替はいつでも可能です。

もう 1 つの特別な機能は両方の『mc²90』に組み込まれている Video-follow-Audio 機能です。この機能は LAWO 社が誤りなく実装する必要のあった ZDF からのリクエストでした。カメラは GPI を介して音声卓から制御されますので,今ではモニターのところに誰もいなくても夜間のニュースを制作できるようになっています。

「このプロジェクトでは多数の困難に遭遇しましたが ZDF と LAWO とが協力して克服しました」と Wacker 氏は言い,この巨大プロジェクトが成功裏に完了したことを讃えました。最初の《heute》ショーは何の問題もなく 2009 年 7 月 17 日に放送され,秋からは ZDF の《blickpunkt》《Mittagsmagazin》《ZDF Wochenjournal》の各番組や子供向けのニュース番組《logo!》がこの新スタジオから放送されます。